大企業新卒の私が社内ニートになってしまった話 勝ち組から一気に社内の底辺に至った人間の末路
みなさんは「社内ニート」という言葉を知っていますか?
社内ニートとは、会社にいながら仕事がなく、一日中暇を持て余す社員のこと。
これだけみると、すごく勝ち組じゃないですか?
だって働かなくていいんですよ?
…んなわけねえええ!
というわけで、今回は辛い社内ニートを経験した私が、そもそもなぜ社内ニートへ転落してしまったのか、どんな思いだったか…その転落劇を軽い気持ちで書いていきたいと思います。
今、社内ニートで苦しんでいる方、自分も社内ニートだったんだよなという方、社内ニートって楽じゃね?と思っている方、この世界の全ての社内ニートとその関係者に捧げたいと思います。
勝ち組となった氷河期の大企業内定
ここからしばらくサクセスストーリーです。
ですがしっかり(?)この後に転落するのでページ閉じないでください!
私はお世辞にも賢いとはいえない大学(いわゆるFラン)に通っていました。
就活が始まったものの、当時なぜか取っていた教職の授業・課題に忙しく、説明会をガンガンに入れたりはせず、のうのうと生きていました。
ところが、徐々に周りが就活を始め、「自分もやらねば」と渋々うごきはじめ、ES・面接に取り組みました。
就活というのは、解禁になると巨大企業・超有名企業から説明会や選考を始めます。
身の程を知らなかった私は、「カゴメ?野菜生活好きだから受ける!」「講談社?少年マガジン好きだから受ける!」という安易すぎる理由で受ける企業を選んでいました。
それが通じてか、世間に知られている企業には見事に落ち続けました。
周りには内定が出始めているという噂に焦りを感じながらも、徐々に巨大企業から大企業に選考が移ってきた時期に、書類が通り始め、面接に漕ぎつけるころができました。
就活はある程度、「慣れ」というものがあるのかもしれません。
書類が通り始めた時期は面接に通らなかったのですが、回を重ねるごとに面接にも通るようになってきました。
そしてついに、私は東証一部上場企業(業界大手)に内定を得ることに成功しました。
先ほども述べた通り、私の大学は頭のよろしくない大学だったため、東証一部上場企業の総合職に受かっただけでめちゃくちゃもてはやされました。
学内のキャリア相談室の方からインタビューされたり、下級生向けの就職説明会で登壇するなど、「自分はこの大学で勝ち組なんだ!」と思わせてくれる出来事が続きました。
楽しかったなぁ…
そして、無事に大学を卒業し、入社の日を迎えました。
ゴリゴリの劣悪労働環境
私が入社した会社は温厚なイメージが強い企業でした。
ゴリゴリに営業部隊がいるような会社ではなく、新卒もいろいろな職種に配属になる、どちらかといえばのほほんとした雰囲気。
私が配属になったのはとある事業所。
ここの労働環境が、まあ酷かった。
夏に冷房を入れてくれないのです(は?)
全く入れないわけではなく、35度を超えたら課長に相談の上、許可が下りたら冷房をつけていいという決まりでした。
いや、待てよ!
曲がりなりにも東証一部に上場している業界大手の企業じゃないのか!?
このコスト管理への意気込みはわかるが、すさまじい暑さの中、PCカタカタできるわけないだろう!!
と、心で思った私でしたが、新卒の若輩者という立場から「そういうもんなんかな…」と思い、意義を唱えることが出来ませんでした。
慣れないPC業務を30度超えの事務所で行う…何度となく暑さからか気分が悪くなったりしていました。
それでも新卒だから休むわけにはいかない…体に鞭打って会社に行きました。
ところが、この劣悪労働環境のせいなのか、私は倒れてしまうのです。
見事に壊れた体調
身体は悲鳴をあげていたようです。
HPもMPもゼロどころかマイナスでした…
あまりのストレスと暑さで、体調を崩し、休職を余儀なくされてしまった私。
今思えばあの劣悪環境が病気の引き金なんじゃないかとも思うわけですが…
とにかく、病気治療のため入院しました。
退院した後もしばらく自宅療養をして過ごし、6ヶ月ほど経った日に復職の運びとなりました。
最初は落ちてしまった体力に不安を覚えましたが、それでも働いていない状況の方が不安だったため、前向きに復職を果たしました。
復職後に待ち受けていた社内ニート
以前本サイトの記事でも書いた通り、リハビリ出社というものから始めさせてもらい、まずは毎日会社にくるのが仕事という日々を過ごしました。
リハビリ出社の場合、上長は業務をあまり振ってはいけないという決まりがありました。
そのため、私は「シュレッダー係」のような仕事をしていました。
元々(自分の中では)「勝ち組」だったため、シュレッダー係はとてもとても苦痛。
とはいえ、将来を考えたら働かない方がまずい、いち早く普通の社会人としてのリズムを取り戻さなきゃと焦っていました。
そして、無事リハビリ出社を終えて、晴れて復職となりました。
しかし、完全な復職になっても仕事がないのです。
5分経つのがこんなにも長いなんて思いませんでした。
書類を手書きする場合はペン字をするがごとく、長ーい時間をかけて丁寧に書いていました。
とはいえ、どんなに引き伸ばしても書類を書き終わるのは10数分くらい。
「自分はなんのために会社に行くんだろう…」
「自分は社会から必要とされていないんだ…」
「自分が無能だから誰も仕事を振ってくれないんだ…」
こんな考えが頭の中で渦巻き、だんだん会社に行くのが辛くなっていきました。
何回も転職をして、順調に年収をアップさせることが出来た今ふりかえって考えてみると、あの時ほど辛い時期はありませんでした。
暇って本当に辛いんですよ。
暇と言っても、自由のない暇なので、刑務所の独房に入れられているのと一緒。
家にいて「やることないなー」とはワケが違うんです。
ずっと誰かに監視され、「何もやるな」と強制されているんです。
気づけば会社に行くのが本当に鬱で、時に動悸もしていました。
以前病気になった時は身体の不調でしたが、今度は心が壊れてしまう…
そう思い、せっかく入った会社ではありましたが「退職」という2文字が幾度となく脳裏に浮かぶようになっていました。
最終的に私は同期と後輩にグレード(評価段階)をどんどん抜かされ、心が壊れそうになり、逃げるように会社を辞めることにしました。
この決断からもう何年も経ちますが、あのとき辞める決意をした自分を抱きしめてあげたいくらいです(泣)
曲がりなりにもしっかりとキャリアアップできているので。
今なら胸を張って「やめてよかった!」と叫ぶことができます。
社内ニートに伝えたいこと
もし、この記事を読んでいる社内ニートの方がいたら私が言いたいのは一つ。
「は・や・く・に・げ・ろ!」
です。
社内ニートをしていると、一つもスキルが身につきません。
私は社内ニート時代にひっそりと資格の勉強をしていましたが、そこでとった資格は転職でなんの役にも立ちませんでした。
転職というのは実務経験が命です。
もし、未経験職種に挑戦しようと思ったとしても、現状の実務で困難に出会った時にどのように乗り越えたかという部分を評価されます。
では、社内ニートはどうでしょう?
一生懸命「何もしない」をしているだけなのです。
これは残念ながら転職市場で評価されません。
そのため、一刻も早く、1秒でも若いうちに転職をして有意義な実務経験を積むべきなのです。
経験上、未経験職種は若ければ若いほど有利です。
30代前半まではギリギリ未経験職種でも年収維持で雇ってもらえると思います。
まずは転職サイトへ登録したり、転職エージェントに話を聞きに行ったりしてみることをおすすめします。
自分レベルだとどれくらいの企業に合格の可能性があるのか、転職エージェントはその辺りをプロの目線で出してくれます。
利用は無料なので、話を聞くだけでも全く損はないと思います。
転職希望者の万人におすすめなのは「リクルートエージェント」です。
なんといっても最大手のため求人数が豊富で、中小優良企業から大企業、外資系企業まで網羅しています。
また、事務職から専門職まで幅広い職種にも対応しています。
この業界・この業種に特化したエージェントではないので、さまざまな人材に対応できるという強みがあります。
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