中国語を活かした仕事をするために必要な語学力 HSKや中検は何級がいい?
中国語をやっていると「就職に有利」とか「引く手あまた」だとか聞くこともあると思います。
では実際どれくらいの語学力があれば仕事に活かせるのでしょうか?
結構ハイレベルまで勉強していないと仕事で使う、就職で有利とはならないというのが私の個人的な意見です。
中華圏でビジネスをした経験がある私が必要な語学力について書いていこうと思います。
中国語検定は何級が必要?
「語学系資格は本当の語学力を測るものではない」という前提のもとお話します。
もし私が採用担当者なら「中国語検定準1級なら中華圏担当として使えるかな」と思います。
大学生の場合、「中検3級」や「中検2級」くらいの方が多いと思いますが、正直そのレベルでは任せられないというのが本音です。
中国語検定のリスニングは準1級でも非常にゆっくり・明瞭、かつ2回読まれます。
ビジネスの場ではそれはあり得ません。
聞き返すのは多くて2回までです。
何回聞いても理解できなければ、相手に対して不信感を与えてしまいます。(最悪交渉決裂のおそれも…)
そのため、ガンガン交渉が発生するような仕事は「中検2級」程度ではまず無理です。
厳しいことを言うようですが、地域によっては訛りもあるので、「これ以上デスクで勉強することない」というくらい勉強しなければ仕事で活かすのは厳しいです。
HSK(漢語水平考試)は何級が必要?
HSKでしたら「最高級6級でギリギリ任せられるか任せられないか」というラインです。
「え、HSK6級って言ったら最高級じゃないの?」と思うかもしれませんが、私自身6級を取得して中国語を活かす職を運よく見つけましたが、ビジネスの場に行ったらスピードも訛り(!?)もケタ違いにあります。
聞き取れないと微妙な空気が漂い、非常に肩身が狭い思いをしました。
仕事には失敗はつきものですが、それでも「中国語を使って仕事をしたい!」と思うのなら最低でもHSK6級を取ってから探したほうが自分のためだと思います。
「語学だけできてもダメ」は本当か?
「言語はツールだから語学だけできたってしょうがない」という言葉を聞いたことありませんか?
私は留学から帰ってきてこういう発言を聞くたびに「はいはい、語学ができない人の負け惜しみね」と思っていました。
しかしこれは半分ウソで半分ホントです。
私は中国語を活かした仕事に5年ほど従事していますが、語学にプラスして周辺知識や専門知識があるのが強いと実感しています。
例えば「人口・GDP・国家機関の体制、地域区分、省の特徴」などがスラスラいえるならそれは一つの強みになります。また、「中国の家電業界のことなら大体把握してます」、「小売り・流通のことならまかせてください」といった人は重宝されます。
私は中国外資系企業の面接でしょっちゅう業界の仕組みや数字について聞かれました。
たとえば「あなたの業界の市場規模は?」や「各シェアはどれくらい?」、「どうすればシェアが逆転すると思う?」などです。
グローバル企業はとくに数字にシビア。
こういったこともスラスラいえるような人が外資の大手に受かるんです。
なので、私は語学ができれば必ずしもOKだとは思いません。
大切なのは「語学×専門知識」です。
まとめ
ここまで読んできてどれくらいの人が「頑張ろう!」と思えたでしょうか?
「中国語を活かした仕事まで道のり遠いな…」なんて思ったのではないでしょうか?
意外と語学を活かした仕事は華やかでいて、大変なこともたくさんあります。
もちろん、これまで書いてきたことが唯一無二の基準ではなく、業種や企業規模、日系・外資系によって必要な語学力は異なってくると思います。
「ペラペラには程遠いけどステップアップしていきたい」と考えている方は、まずは語学がそこまで重視されない仕事を選ぶのも一つの手かもしれません。
以前、「【英語や中国語】外国語を活かせる会社とは?その選択肢とメリット・デメリットを解説!」という記事でまとめたので、興味があったら読んでみてください。
「中国語を活かした仕事をしたい!」と思っている方の参考になればうれしいです。
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